2016年11月30日水曜日

銃の持ち運び - Haley Strategic INCOG Rifle Bag

つづきから


Larueのライフルバッグは使いやすくてよいのですが、いかんせん入手性に非常に難があるのがネックでした。しかし、似たような製品は他社からも発売されています。

6. Haley Strategic INCOG Rifle Bag


Haley Strategicが発売している、INCOGブランドのライフルバッグです。Haley StrategicはMAGPULのCEOを務めていたTravis Haley氏が立ち上げたブランドで、タクティカルシューティング向けの製品を主に発売しています。

外形はLarueのCover Rifle Caseに似ていますが、こちらはベルクロではなく内部にウェビングが配置されていて、銃を固定できるようになっています。

上面にはMOLLEプラットフォームの他、装備品を入れることができるメッシュポーチが配置されています。元々、シューティングに必要な装備を一式持ち歩けるように設計されたケースなので、小型のチェストリグであれば十分入ります。

カラーはHaley StrategicのシンボルカラーであるDisruptive Grayのみですが、Larueと異なりサイズのバリエーションがあるため、長い銃を入れることもできます。
一番オーソドックスなものがINCOG Carbine Rifle Bagで、このサイズでもLarueよりも大きいため、14.5inのM4A1カービンでも入れることができます。
16in以上の長いライフルの場合は、INCOG Long Rifle Bagを選択できます。少し価格は上がりますが、18inクラスのSPRも入ります。

また、このblogを書いている段階ではまだPRE-ORDERですが、INCOG Subgun Rifle Bagという、サブマシンガンサイズの製品もあります。伸縮ストックのMP5や、折り畳みストックのカービンサイズのAKがちょうどすっぽり入る長さのようです。

Haley Strategicは日本への発送を行ってくれるので、クレジットカードさえあれば普通に購入できるのが良い点です。ライフルバッグとはいえ実際は単なるナイロンのバッグですから、個人輸入に特に法律的な制限はありません。

元々タクティカルシューティング向けの製品を出しているメーカーなので、デザインも洗練されており、おすすめの製品のひとつです。

2016年11月22日火曜日

銃の持ち運び - LaRue Covert Rifle Case MkII

つづきから


前回紹介したバックパックもそうなのですが、最近はライフルだけではなくマガジンやピストル、チェストリグなどの装具一式をまとめて格納できるケースが出てきています。
AR-15用のパーツを各種発売しているLaRue Tacticalからも、特徴的なケースが発売されています。

5. LaRue Covert Rifle Case MkII

LaRue Tacticalが発売しているCovertケースです。Covertとは「秘密」の意味で、銃を目立たせずに持ち運ぶためのケース、といったあたりでしょうか。




このケースもナイロン生地のソフトケースです。FirstSpearのケースと違って、オーソドックスなバッグの形をしています。
内部には固定の仕切りがなく、ベルクロ式の後付けの仕切りを取り付けて使用します。そのため、細かく仕切って小物を入れたり、大きく区切って長めのライフルを入れたりすることができます。

上蓋側にはMOLLEウェビングの他、専用のマガジンポーチを取り付けることのできるベルクロが縫い付けられています。マガジンポーチは標準で1つ付属していますが、別売で追加のポーチも販売されています。

この製品はカラーバリエーションが非常に多いのが特徴です。通常のライフルバッグはどうしても黒やカーキ、オリーブドラブといったいかにもミリタリーライクなものがほとんどですが、この製品には鮮やかな赤や青といった、普通のスポーツバッグにも使われている色が用意されています。Covert Caseの面目躍如といったところでしょうか。

弱点としては、どうしても製品の性質上小柄にならざるをえなかった点です。一般的なAR-15系の場合、10.5inが限界で、それ以上になるとテイクダウンしなければ入りません。また、14.5inのSCAR-Lの場合はストックを折りたたむ必要があります。16.5inの民間版SCAR(SCAR 16S)はストックを折りたたんでもギリギリ入りません。
やはりFirstSpearのように、テイクダウンできるAR-15系カービン向けといった趣の製品です。

また、もう一つ大きな問題があります。この製品は単なるバッグなのですが、メーカーが日本への発送を一切行っておらず、またアメリカのネットショップでも取り扱っていない(少なくとも私は見たことがありません)ため、海外に行って買ってくるか、eBay等に出品された時に落札するか、または現地で購入できる人に送ってもらうしかありません。

製品は非常によいものなので、もし手に入るのであればおすすめのひとつなのですが、いかんせん入手性が悪すぎるのが最大のネックです。運よく手に入る機会があれば、とりあえず買っておいてもいいかもしれません。

2016年11月16日水曜日

銃の持ち運び - FirstSpear Noveske Discreet Backpack

つづきから


今まで紹介してきたケースはどれも見た目がいかにもライフルケースで、車ならともかく公共交通機関で持ち歩くにはいささか気が引けるものでした。
同じような悩みはアメリカでもあるようで、一見して普通のバッグに見えるようなものも発売されています。

4. FirstSpear Noveske Discreet Backpack




FirstSpear, LLCが、Noveske Rifleworksの要求に答えて作られた製品です。見た目は大きめのバックパックで、背中に背負えるように肩紐が付いています。

ぱっと見は登山用品にも見えるような外見なので、ライフルを入れていても目立ちません。
サイズが小さめなので長い銃はそのままでは入りませんが、16inクラスのAR-15であればテイクダウンすることで収納できます。そのまま入れる場合は10.5inクラス、CQB-Rまででしょうか。
SCAR-Lの場合はストックを折りたためばそのまま入ります。

内部には銃を固定するためのラバーコードが2本取り付けられていて、背負っている時に銃が中で動かないようにすることができます。内部にMOLLEウェビングが張り巡らされているので、空いている部分にマガジンポーチを取り付ければ、装備を一式持ち運ぶことも可能です。
ちなみに、標準で1つポーチが付属しています。

外側にはジッパーで閉じられる小さい収納がひとつと、解放型の大きな収納がひとつあります。大きい方の収納には小型のチェストリグを入れられるくらいの容積があります。
また、左右にはペットボトルが入るくらいの収納があるので、ここにBBボトルやガスボンベを入れることができます。

非常に使い勝手のよいバッグなのですが、入手性が悪いのと、先に述べたようにサイズが小さいのがネックです。

入手性については、FirstSpear製品を扱っているショップに問い合わせるのが一番確実かと思います。メーカー公式通信販売でも、国が選択できるようでしたので、もしかすると直輸入も可能かもしれません。

サイズについては、元々AR-15をテイクダウンして収納することを前提にしているので、長いライフルは入りません。マルイタイプの電動ガンをテイクダウンするにはネジを外す必要があるので、普通はそのまま入れることになりますが、その場合は短めの銃しか入らないことになります。
一方、SYSTEMA PTWや各社のガスブローバックガンの場合は簡単にテイクダウンできるので、かなりお勧めのバッグです。その他の銃でも、折り畳みストックを装備しているものについては、相当長いバレルでない限りは入るので、選択肢のひとつにしてもよいかもしれません。

2016年11月13日日曜日

銃の持ち運び - Uncle Mike's ライフルバッグ

つづきから


ハードケースは銃を強固に守ってくれて、移動用には便利なのですが、いかんせん重量と体積がかさむので、持ち運びにしろ保管にしろかさばる、という点があります。
ソフトケースは長期の保管にはあまり向いていませんが、軽く柔らかいので、サバゲー等に持ち出す時にとても便利な品です。

3. Uncle Mike's ライフルバッグ


実銃用のライフルバッグで、入手性もよく、安価に買える製品です。
非常にオーソドックスな作りで、内側には特にギミックや機能はなく、クッション材を詰めた柔らかい生地で銃を守ってくれます。

外側にはマガジンやハンドガンを入れることができるポーチがいくつか付いているので、コンパクトにまとめれば銃はこれ一つで全部まとめることができます。

2種類のサイズがあり、ミディアムタイプは内部が838×254mmあるので、14.5inのM4A1カービン(ストックを縮めた状態で約80cm)を入れることができます。マガジンポーチが側面に3つ付いていて、M4マガジンをぴったり入れることができます。MP5のマガジンなら、各ポーチに2つずつ入ります。


ロングタイプはさらに長く、1092×254mmと、1mクラスのライフルも入ります。こちらはポーチが5個付いているので、ライフルマガジンだけではなく、ピストルのマガジンも容易に持ち歩くことができます。


大きな欠点もなく、汎用性の高い安定したケースです。
最初のひとつにするには向いていると思います。

2016年11月12日土曜日

銃の持ち運び - Plano ライフルケース

つづきから


ペリカンケースは頑丈でよいのですが、いかんせん価格が高いのがネックです。
実銃用で入手性のよいケースで、できるだけ安いものを、と考えると、Planoのケースがおすすめです。

2. Plano ライフルケース


Planoのケースはペリカンケースのような頑丈さはありませんが、実銃用のケースとしてはかなり安く、入手性もよい商品です。

ラインアップにいろいろなサイズがあり、ライフルを複数丁入れられる大型のものから、ピストル用の小型のものまで、広く揃えられています。材質はやや柔らかめのプラスチックでできていて、標準で波型のウレタンが2枚入っています。
スナイパーライフルのような長大な銃を入れられるペリカンケースとなると、1750クラスの製品が必要になりますが、Planoのライフルケースでは1万円未満でそのサイズの銃を入れられるケースが手に入ります。
マガジンを一緒に持ち歩くのであれば、ダブルタイプを選んでもよいかもしれません。


また、ピストル用のケースはかなり安価で、1丁ずつマガジンとセットで入れておくと持ち出すときにかなり楽なのでお勧めです。ピストル中心の人は大型のタイプを選んでおくと、複数丁入ります。

 

専門店以外でも、ホームセンターで販売されていることがあるのもメリットです。工具箱の売り場に置いてあることがあるので、探してみるといいかもしれません。

ケースそのものは軽量で、持ち運びは難しくありません。ただし、対衝撃性は内部のウレタンに依存します。

ペリカンケースに比べると厚みがなく、サイドレールにパーツを取り付けていると蓋がしまらないのが難点です。材質が柔らかいのと、ウレタンがバッファーになるので、多少無理をしても閉まりますが、幅の広いパーツは外した方がよいかもしれません。
密閉性はほぼないので、水気のある所には置かない方がよいでしょう。


2016年11月11日金曜日

銃の持ち運び - ペリカンケース

はじめに


サバゲーにしろシューティングにしろ、フィールドやシューティングレンジまで銃を持っていかなければならないことは多々あります。
おもちゃとはいえ、知らない人が見ればぎょっとするような外見をしているのがトイガンですから、可能な限り見えないようにして持ち運ぶべきですし、何よりいい加減な運搬では、大切な銃を壊してしまうかもしれません。

銃のケースには大きく分けてハードケースとソフトケースがあります。
ここでは、ライフルサイズの持ち運びに絞って、ハードケースを紹介したいと思います。

1. ペリカンケース


軍でも使用されているとても有名なケースです。ライフル専業ではなく、パソコン用やスーツケース等も作っていますし、カメラを趣味にしている方は、カメラの持ち運びに使っているかもしれません。

ペリカンケースはとにかく頑丈で、飛行中のヘリから投げ落としても壊れないほどの耐久性を誇ります。ライフル用としては1700、1720、1750の3種類があります。

頑丈な分非常に重いのですが、キャスターが付いているため転がして移動させることができます。
フタにはゴム製のパッキンが付いていて、水が入らないようになっています。そのままだと気圧差で開けられなくなることがあるので、調整用の弁も付いています。

1700はM4A1カービン等の14.5inサイズのライフルに適合します。1720だと、16inクラスのライフルを入れることができます。それ以上の長さの場合は、1750を選択します。1750だと、長めのボルトアクションライフルも十分入ります。
個人的には1720が汎用性が高く、おすすめです。


非常に良いケースなのですが、欠点としては、価格が高いことが挙げられます。輸入品なので為替レートにも左右されますが、一番汎用性の高い1720が、およそ4万円ほどの価格で販売されています。
また、ウレタンフォームがフタ用1枚、本体用1枚、底板1枚の合計3枚付属しているのですが、本体用を銃の形に合わせて切ってしまうと、当然元には戻りません。そこで、替えのウレタンフォームを買うことになるわけですが、純正品が非常に高価で、しかも必ず3枚セットでの販売になってしまっています。
市販のウレタンフォームをいくつか組み合わせて使うこともできますが、ペリカンのウレタンフォームは適度に固く、内容物をしっかり保持してくれるので、なかなかそれと同等のものは見つからないのが現状です。

本体用のウレタンフォームを取り除いてしまっても、厚みのあるものであればフタ用と底板の2枚のウレタンフォームである程度固定されるので、投げたりするようなことがないのであれば本体用のウレタンフォームは保存しておいてもいいかもしれません。
また、後で紹介するソフトケースに入れた上で、ペリカンケースに格納するという手もあります。

2016年11月9日水曜日

エアガンの紹介 - 東京マルイ 次世代電動ガン SCAR-L

はじめに

M16の採用以来、現代に至るまで米軍はAR-15系のライフルを採用し続けていますが、一方で新しい銃の採用を検討したことも何度もあります。SCAR-Lもそのうちの一つです。

1. FN SCAR-L


 

FN SCARは、FN Herstal社がアメリカ特殊作戦群(SOCOM)のSCARプログラムに向けて開発したアサルトライフルです。5.56x45mm仕様のSCAR-Lと、7.62x51mm仕様のSCAR-Hがあり、全く同じ操作性を持ちます。
アッパーレシーバーはガスブロックまで一本のアルミブロックからできていて、AR-15の弱点であるバレル基部の弱さがありません。作動方式はショートストロークガスピストンのため、汚れにも強くなっています。

結局SCARプログラムはキャンセルされ、SCAR-Lが全面的に採用されることはありませんでしたが、SCAR-LはMK16、SCAR-HがMK17、SCAR-Hのロングバレル・マークスマンライフル仕様がMK20として、一部部隊で使用されています。

東京マルイはこのSCAR-Lの第4世代型をモデルアップしています。第3世代型はWEとVFC、またVFCのコピー商品をDboysが発売していますが、第4世代型は次世代電動ガンのみです。
セレクターの角度が違うので、第3世代型と第4世代型はすぐわかります。セレクターを水平にした状態でSEMIになるのが第3世代型、SAFEになるのが第4世代型です。

次世代SCAR-Lは、次世代M4と同様のギミックを備えていて、シュート&リコイルエンジンと、作動ストップ機構を装備しています。また、アッパーレシーバーが実銃同様に一本のアルミ材でできているので、かなりリアルな構造をしています。寸法もかなり実銃に近く、一部サードパーティの実銃用ハンドガードは小加工で取り付けることができます。
アウターバレルもSCAR-Lはアルミの一本物で、基部と分割されていないので比較的頑丈です。

ストックは折り畳みが可能で、そのためにストック基部がかなり特殊な形状をしています。そのため、実銃用のストックや、VFC/Dboys用のストック等は全く取り付けができません。ストックのロックボタンの強度があまり高くないので、無理にパチンと勢いよくロックすると、割れることがあります。注意してください。

この電動ガンは精度が非常に高く、初速も高めに設定されているので、長射程での精密射撃が可能です。一方で、重厚なアルミのアッパーレシーバーが長く伸びているので、かなり重いのが難点です。VFC用のMK13 EGLMグレネードランチャーの取り付けもできるのですが、これを付けると構えて走り回る気が全く起きないほどの重さになります。

ごく初期のロットでは、アッパーレシーバーのトップレールが切削不良を起こしていたこともありましたが、現在の製品では完全に修正されています。

対応バッテリーはミニバッテリーです。ストックに入るので、交換は簡単な部類でしょう。

2. バリエーション


SCARは軍用銃なので、いくつかのバリエーションがあります。なお、次世代SCARには、全てのモデルにブラックとFDEのカラーバリエーションが存在します。


最初に発売されたのが、5.56x45mm仕様、14.5inバレルのSCAR-Lです。マガジンは次世代M4系と互換性があるので、次世代M4を持っている方は追加で買い足す必要がなく、便利です。


次に発売されたものが、SCAR-Lの10.5inバレル仕様であるSCAR-L CQCです。アウターバレルが短くなったのに合わせて、インナーバレルも短くされています。


SCAR-Lは上記2種類ですが、7.62x51mm仕様のSCAR-Hも発売されています。SCAR-Hはアウターバレルがガスブロック部分で2ピースになっていて、エクステンションアウターバレルを取り付けておくと16.5inのカービン仕様、取り外すと12inのCQBカービン仕様になります。

なお、SCAR-Hは実銃もそうなのですが、SR-25やM14等の他の7.62x51mm系バトルライフルとのマガジン互換性はありません。専用品になります。