ラベル 製品紹介 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 製品紹介 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2016年11月9日水曜日

エアガンの紹介 - 東京マルイ 次世代電動ガン SCAR-L

はじめに

M16の採用以来、現代に至るまで米軍はAR-15系のライフルを採用し続けていますが、一方で新しい銃の採用を検討したことも何度もあります。SCAR-Lもそのうちの一つです。

1. FN SCAR-L


 

FN SCARは、FN Herstal社がアメリカ特殊作戦群(SOCOM)のSCARプログラムに向けて開発したアサルトライフルです。5.56x45mm仕様のSCAR-Lと、7.62x51mm仕様のSCAR-Hがあり、全く同じ操作性を持ちます。
アッパーレシーバーはガスブロックまで一本のアルミブロックからできていて、AR-15の弱点であるバレル基部の弱さがありません。作動方式はショートストロークガスピストンのため、汚れにも強くなっています。

結局SCARプログラムはキャンセルされ、SCAR-Lが全面的に採用されることはありませんでしたが、SCAR-LはMK16、SCAR-HがMK17、SCAR-Hのロングバレル・マークスマンライフル仕様がMK20として、一部部隊で使用されています。

東京マルイはこのSCAR-Lの第4世代型をモデルアップしています。第3世代型はWEとVFC、またVFCのコピー商品をDboysが発売していますが、第4世代型は次世代電動ガンのみです。
セレクターの角度が違うので、第3世代型と第4世代型はすぐわかります。セレクターを水平にした状態でSEMIになるのが第3世代型、SAFEになるのが第4世代型です。

次世代SCAR-Lは、次世代M4と同様のギミックを備えていて、シュート&リコイルエンジンと、作動ストップ機構を装備しています。また、アッパーレシーバーが実銃同様に一本のアルミ材でできているので、かなりリアルな構造をしています。寸法もかなり実銃に近く、一部サードパーティの実銃用ハンドガードは小加工で取り付けることができます。
アウターバレルもSCAR-Lはアルミの一本物で、基部と分割されていないので比較的頑丈です。

ストックは折り畳みが可能で、そのためにストック基部がかなり特殊な形状をしています。そのため、実銃用のストックや、VFC/Dboys用のストック等は全く取り付けができません。ストックのロックボタンの強度があまり高くないので、無理にパチンと勢いよくロックすると、割れることがあります。注意してください。

この電動ガンは精度が非常に高く、初速も高めに設定されているので、長射程での精密射撃が可能です。一方で、重厚なアルミのアッパーレシーバーが長く伸びているので、かなり重いのが難点です。VFC用のMK13 EGLMグレネードランチャーの取り付けもできるのですが、これを付けると構えて走り回る気が全く起きないほどの重さになります。

ごく初期のロットでは、アッパーレシーバーのトップレールが切削不良を起こしていたこともありましたが、現在の製品では完全に修正されています。

対応バッテリーはミニバッテリーです。ストックに入るので、交換は簡単な部類でしょう。

2. バリエーション


SCARは軍用銃なので、いくつかのバリエーションがあります。なお、次世代SCARには、全てのモデルにブラックとFDEのカラーバリエーションが存在します。


最初に発売されたのが、5.56x45mm仕様、14.5inバレルのSCAR-Lです。マガジンは次世代M4系と互換性があるので、次世代M4を持っている方は追加で買い足す必要がなく、便利です。


次に発売されたものが、SCAR-Lの10.5inバレル仕様であるSCAR-L CQCです。アウターバレルが短くなったのに合わせて、インナーバレルも短くされています。


SCAR-Lは上記2種類ですが、7.62x51mm仕様のSCAR-Hも発売されています。SCAR-Hはアウターバレルがガスブロック部分で2ピースになっていて、エクステンションアウターバレルを取り付けておくと16.5inのカービン仕様、取り外すと12inのCQBカービン仕様になります。

なお、SCAR-Hは実銃もそうなのですが、SR-25やM14等の他の7.62x51mm系バトルライフルとのマガジン互換性はありません。専用品になります。

2016年11月7日月曜日

エアガンの紹介 - KSC HK53

はじめに


サバゲーで電動ガンが有利だとなると、東京マルイ以外のメーカーも当然電動ガンを発売したくなるわけですが、東京マルイの電動ガンの構造は当然ながら特許で保護されていたので(現在は一部切れています)、国内メーカーはそれを回避する必要がありました。
そんな中KSCから発売されたのが、モータードライブエアーコッキングガン HK33シリーズです。

1. HK33


HK33は、H&KがG3ライフルをダウンサイジングして設計したアサルトライフルで、ローラー遅延式ディレードブローバックを採用して、G3ライフルとほとんど同じ構造をしています。命中精度が非常に高いのですが、高価な上にM16ライフルのガス圧作動式に比べて実包の装薬量の違いに敏感なので、あまり人気の出なかった銃です。

KSCのHK33はこれをモデルアップしており、亜鉛ダイキャスト製のレシーバーとグラスファイバー入りの樹脂パーツのおかげで、かなりリアルな作りになっています。

KSCのHK33はモータードライブエアーコッキングガンと呼ばれていて、普通の電動ガンと異なり、シア式になっています。トリガーはあくまでもピストンの解放にだけ使われ、ピストンのコッキングとは連動していません。ピストンの後退状態からの作動になるので、ロックタイムが極端に短いのが特徴です。
また、手動コッキングが可能なので、バッテリーが無くてもエアーコッキングガンとして使用することができます。

一方で、現在のような電子制御が生まれる前の製品のため、ピストンの制御をアナログスイッチで行っており、精密な制御ができません。そのため、マニュアルにない無理な使い方をすると壊れやすい、という欠点があります。
この銃にはトリガー前方に電源スイッチがあるのですが、このスイッチをONにする前に必ずコッキングレバーを使用してピストンをコッキングした状態にしておくことが要求されています。コッキングしないでONにしてしまうと、ギアのタイミングがずれてしまい、ギアやピストンを破損することがあります。
これがこのエアガンの評価を下げた一因なのは間違いありません。

また、シア式ではあるのですが、ピストンを後退させながらシアを解放するので、トリガーがかなり重めです。元々実銃も軍用銃として設計されたものなのでトリガーは重めですが、普通の電動ガンに慣れた人には辛いかもしれません。

内部メカはマルイの特許を回避するために独自の構造になっていて、やや複雑です。しかし、このエアガンのメカボックスは、ピストン部とギア部の2つに分割することができるので、ピストン部だけであれば分解組み立てはそれほど難しくはありません。

箱出し状態だとやや初速が低いのですが、ピストン部を分解してOリングを市販のものに変更するだけで、マルイ製品に匹敵する初速を得ることができます。サバゲーで使うのであればこの調整を行っておくとよいでしょう。
具体的には、部品No.109を内径7.0mm/外形11.0mmの平パッキンに、部品No.120を内径7.8mm/外形12.0mmのOリングに、それぞれ交換します。これらはホームセンターに売っているごく一般的なものです。

2. バリエーション


H&Kはロングガンをストックやバレル長でバリエーション化しており、HK33もその例に漏れずバリエーションモデルが存在します。KSCはそのうちのいくつかをモデルアップしています。

最も最初に発売されたのが、フルサイズバレルに伸縮ストックを装備したHK33A3です。バッテリーはレシーバーに格納するようになっています。


その後、同じフルサイズバレルに固定ストックを装備したHK33A2と、カービンバレルに伸縮ストックを装備したHK33Kが発売されています。


また、HK33シリーズにはバレルを極端に短くしたサブマシンガンモデルがあります。イギリスのSASでも採用されたこのモデルがHK53で、KSCは伸縮ストックのHK53(HK53A3に相当します)と、固定ストックのHK53 SFPDをモデルアップしています。

 

2016年10月28日金曜日

エアガンの紹介 - KSC Beretta M93R II(SYSTEM7)

はじめに


Beretta Mod93R、通常M93Rは、マシンピストルとしてとても有名なモデルです。トイガンにおいても、かつてMGC初のガスガンとして発売され、大ヒットしました。
MGC全盛期に協力企業として活躍していたKSCは、MGC廃業後にガスブローバックガンとしてM93Rを発売し、その後改良されながら現在でも再生されるたびに売り切れてしまう人気のモデルとなっています。

1. M93R


SPが要人を護衛する際、サブマシンガンやアサルトライフルでは物々しすぎて威圧感を与えてしまうため、Mod92をベースに3点バースト機構を取り付けて開発された大型マシンピストルがBeretta Mod93Rです。構造もそっくりで、ロッキング方式はMod92譲りのプロップアップ式になっていますが、セフティはコック&ロックセフティが採用されています。

最大の特徴は、やはりその3点バーストです。ピストルのバレルから撃ち出される9x19mm弾でも、バースト射撃ができればサブマシンガン並の制圧力を持ちます。Mod93Rはトリガーガードの前に折り畳み式のフォアグリップがあり、ストックも取り付けられるので、カービンとしての運用も可能です。

KSCのM93Rは、バースト機構もきちんと再現されています。最初に発売されていたKSC M93Rでは、オートマチックシアーが省略されていたので、ディスコネクターをキャンセルしただけの暴発に近いバースト射撃でしたが、M93R IIではオートマチックシアーが装備されているので、スライドが閉鎖してからハンマーが落ちるように改良されています。

KSCのM93R IIはスライドストロークが実銃よりもやや短く、作動スピード寄りの調整がされています。
M93R IIには無印とSYSTEM7の2種類があり、無印モデルは機械式のブローバックエンジンで、SYSTEM7はコバアクセル方式の負圧式ブローバックエンジンなのですが、特に後者は作動が異様に高速で、強烈な破裂音と共に一瞬で作動が終わるため、バースト射撃時の安定性が抜群です。

また、M93R IIには、実銃とは異なりフルオートポジションがあります。セレクターをセミオートとバーストの間にセットすると、フルオートモードに切り替わります。無印M93Rの頃からある機能ですが、無印M93Rには∞マークがあったものが、M93R IIでは実銃通り無刻印になっています。

マガジンはロングマガジンが標準装備です。M92FシリーズのSYSTEM7モデルと互換性があるので、そちらのマガジンを使用するとよりコンパクトにすることができます。

2. バリエーション


元々実銃も1モデルしか存在しないものなので、M93R IIにはあまりバリエーションはありません。

まず、最初に発売されたものが、ABSモデルです。ABS樹脂製でスライドが軽量なため、SYSTEM7のトルクと相まって、猛烈な作動スピードを誇ります。ただし、スライドがあまりにも高速に動作するため、やや耐久性に劣るのが欠点です。
なお、最近は後述するHWモデルが中心で、こちらはあまり生産していないようです。

金属粉入りのヘビーウェイト樹脂で構成されたHWモデルもあります。実銃はスライドもフレームもスチールなのですが、HWモデルはどちらもヘビーウェイト樹脂で作られています。KSCのヘビーウェイト樹脂はかなり重く、ABSモデルよりは作動スピードは遅いものの、十分快調な動作をします。


ヘビーウェイト樹脂は脆いのが欠点ですが、他社に比べてKSCのそれは比較的頑丈な部類に入ります。とはいえ元々繊細なモデルではあるので、夏場等は破損に気を付けてください。

KSCは頻繁にマイナーチェンジを行うメーカーで、最新のロットではチャンバーが改良されています。そのため、命中精度はマルイにも劣りません。
一方、マガジンの生産数が毎回少ないので、サバゲーやシューティングに使いたい人は多めに買っておくことをおすすめします。特にM93R IIはバーストやフルオート射撃が楽しいモデルなので、マガジンを多く買っても損はないと思います。

2016年10月24日月曜日

エアガンの紹介 - MGC P7M13

はじめに


モデルガン時代にトップメーカーをひた走り、エアガン時代にはアフターシュートガスブローバックで一時代を築いたのがMGCです。すでに倒産してしまったメーカーですが、モデルガンメーカーらしく珍しい銃をエアガンとしてモデルアップしていました。そのひとつがP7M13です。

1. P7(PSP)


P7は、Heckler & Kochがドイツ警察の制式拳銃のトライアルに向けて開発したオートマチックピストルです。H&Kは近年では非常にオーソドックスなピストルを発売し、人気を博していますが、かつては非常に特殊な機構を持った、独特のピストルばかりを発売していました。P7もそのひとつです。

P7はガスディレードブローバックという方式のオートマチックピストルです。オートマチックピストルで比較的高威力の実包を発射する場合、単に発射の反作用でそのままスライドを作動させてしまうと、高圧の発射ガスが射手に吹き付けてしまって危険なので、発射ガスの圧力が下がるほんの少しの間だけ、スライドが後退しないようになっています。
ガスディレードブローバック方式は、発射ガスをフレーム側のシリンダーに流し込んで、スライドの作動を妨げるダンパーとすることで、スライドの後退を遅延させる方式です。このタイプの作動方式を持ったオートマチックピストルはほとんどありません。そのうちのひとつがP7です。

また、P7はスクウィーズコッカーという安全装置を備えていて、グリップ前方のレバーを握り込むことでストライカーがコックされ、発射状態になります。もしレバーを離すと、ストライカーは自動的にデコックされて待機状態に戻るので、発射できない状態になります。つまり、握っていなければ発射できず、握るだけで発射可能な状態になるので、安全性と即応性が高いという特徴があります。
また、スライドストップも兼用していて、最終弾発射後ホールドオープンしたスライドは、スクウィーズコッカーを握りなおすことでリリースされます。
ただし、構造が複雑で部品点数が多くなるので、P7以外に採用されたモデルはありません。

P7はスライドの高さが低く、サイトラインも低いため、構えた手の人差し指を伸ばした先と銃口の指す先が近く、狙いやすい銃とされています。ガスディレードブローバック式でバレルが固定されていることもあって、命中精度はかなりよいものだったそうです。

2. P7M13


P7はいくつかのバリエーションが存在します。一番最初に開発されたのがPSPと呼ばれるモデルで、のちにP7と改名されました。そのマイナーチェンジバージョンがP7M8で、P7M13はそのダブルカラムモデルです。

ダブルカラムなのでグリップが太くなってしまい、若干不格好にはなりましたが、P7特有のコンパクトさと精度の高さはそのままになっています。
MGCのP7M13はこれをモデルアップしており、スクウィーズコッカーによるストライカーコック・デコック以外のメカは全てライブになっています。

MGCのP7M13は同社グロック17のメカニズムを応用していて、ハンマーを持っていません。トリガーを引くと、トリガーに連動したバルブノッカーを直接作動させて放出バルブを叩く、独特の方式になっています。これは、グロックもP7も、外装式のハンマーを持たない、ストライカー方式のピストルだったためだと思われます。ストライカー方式のピストルで、ストライカーまで再現されたエアガンは、現在に至るまで発売されていません。

ハンマーがないので、スクウィーズコッカーによるコック・デコックは再現できませんでしたが、スクウィーズコッカーはセフティとして作動するので、グリップを握っていない限り発射できなくなっています。また、ホールドオープンの解除もスクウィーズコッカーでできるようになっています。

アフターシュートガスブローバック方式なので命中精度はあまりよくありませんし、ホップアップシステムもないので射程も短いですが、作動自体は非常にしっかりとしていて、キビキビと動作してくれます。
ただ、当時のヘビーウェイト樹脂はあまり頑丈ではなく、経年劣化もあるので、何度も撃っていると貴重なスライドを割ってしまうかもしれない点には注意です。そのくらい気持ちよく動いてくれます。

スクウィーズコッカー周りが若干繊細なので、調子のいい個体は無理にいじらない方がいいでしょう。もう部品が手に入らないので、もし手に入れることができたら、大事に扱ってあげてください。

2016年10月14日金曜日

エアガンの紹介 - 東京マルイ グロック17

はじめに


ハイキャパと並んで東京マルイのガスブローバックハンドガンで人気があるのが、グロックシリーズです。
グロックはポリマー製のフレームに箱型のスライドという色気のない外見に、マニュアルセフティが全くない実用性に割り切ったデザインで、発売当初はいろいろと言われてしましたが、その安定した作動性と装弾数の多さ、軽量さでたちまち人気の銃となってしまいました。現在発売されているストライカー式のポリマーフレームオートマチックは、ほとんどがグロックそっくりの構造をしています。

東京マルイのグロックも実銃と同じように、高い実用性を備えています。

1. グロック17



最も基本となるモデルが、9x19mm弾を使用するフルサイズセミオートマチックのグロック17です。実はガスブローバックでは、2番目に発売されたモデルです。

ハイキャパがどちらかといえば強めの重いリコイルを持っていたのに対して、グロックは軽量なスライドを高速に動作させて、軽快なリコイルを発生させています。リコイルそのものは比較的軽い部類なので、コントロールしやすく、狙いやすい銃になっています。
命中精度はかなり良く、リコイルが軽いことも相まって、さくさく当てることができます。

内部構造は実銃と違ってシングルアクションのインナーハンマー方式になっています。マニュアルセフティはフレーム前方のシリアルナンバープレートにありますが、正直使いにくいものです。元々撃たない時はマガジンを入れないのが鉄則ですし、フィールド内ではトリガーセフティで十分なので、あまり使うこともないでしょう。

この銃もカスタムパーツが豊富で、サードパーティ製のパーツで一丁組み上げることができます。発射に関連するパーツがユニット化されているので、ハイキャパよりも初心者向きです。特に、GUARDERのナイロンファイバー製のフレームは質感がよく、比較的安価にドレスアップできるのでおすすめです。

東京マルイのグロックシリーズは実銃よりもほんの少しフレームの幅が広いため、実銃のグロック17用のホルスターには入らないことがあります。その場合は、.45ACPモデルであるグロック21用のホルスターが適合することが多いようです。

2. バリエーション


グロックは実銃でもバリエーションが非常に多く、そのうちのいくつかはエアガンでも発売されています。

先に「グロック17は2番目に発売された」と書きましたが、最初に発売されたモデルがグロック26です。グロック17を小型化したサブコンパクトモデルです。


中身はほとんどグロック17と同じですが、インナーハンマーのコックとトリガー位置が連動していないため、ハンマーダウン時でもトリガーが前進した状態になります。これはグロック17のパーツを入れると同じ仕様にすることができます。

グロック26のグリップとスライドを延長したグロック26アドバンスというモデルもあります。架空のデザインなのですが、グロック26はスライドストロークが短く作動が速いので、あえてこちらを好む方もいます。


同じく架空のモデルですが、グロック17カスタムというものもあります。


アウターバレルの先端付近にマグナポートという発射炎を逃がす穴をあけ、その分スライドを切り欠いたモデルです。標準でサムレストとマグウェルが装備され、付属のマガジンにもマグバンパーが取り付けられています。

グロック17のセレクティブファイアモデルがグロック18Cです。スライド上にセレクターがあり、切り替えることでフルオート射撃ができます。


東京マルイのグロックは元々作動スピードに振った調整がされていて、グロック18Cはそれをさらに高速化しているので、フルオート射撃では秒間20発以上の連射速度を持ちます。夏場に撃つとスライドが割れかねないので、気を付けて撃つようにしてください。作動が高速なので、シューティングにも向いています。
内部パーツはグロック17とは互換性がありません。フルオート作動用にフルオートシアーが入っているので、スライド閉鎖時にクリック感があります。
また、ブローバックハウジングの高さがグロック17よりも低いため、ドットサイトを載せられるカスタムスライドの場合、こちらを使うことがあります。

グロック17には競技用のロングバレルモデルがあります。それがグロック34です。


元々グロック17Lというもっと長いモデルがあったのですが、IPDAという競技のレギュレーションに合致しないため、少しだけ短くされたモデルです。 エアガンではインナーバレルを長くできるので、グロック17よりも初速と命中精度が高くなっています。

最近発売された最も新しいモデルがグロック22です。.40S&Wを使用するグロックで、エアガン的にはグロック17の刻印違いです。


…と、思いきや、スライドとバレルが新造されていて、ちゃんと.40S&Wのサイズになっています。また、アウターバレルのチャンバー部の削れ防止がされているなど、最新作にふさわしい細かいマイナーチェンジがされています。
マガジンはグロック17のものが使えますが、専用の.40S&W形状のものもあります。マガジンキャッチのかかる溝が両側に切られていて、第4世代グロックのマガジンキャッチ切り替え機能に対応しています。第4世代グロックはまだマルイからモデルアップされていないのですが、これはもしかすると近いうちに発売されるのかもしれませんね。

 

2016年9月30日金曜日

エアガンの紹介 - 東京マルイ 次世代電動ガン SOPMOD M4

はじめに


エアソフトライフルの中でも一二を争う人気を誇るモデルが、米軍が使用するM4A1カービンですが、ひとくちにM4と言ってもバリエーションが多岐にわたりすぎていて、どれを選んだらさっぱりわからない、ということはありがちです。
今回は、そのうちのひとつ、東京マルイの次世代電動ガン SOPMOD M4を紹介したいと思います。


1. M4カービン



米軍がベトナム戦争時に採用したM16ライフルは、50年以上に渡って改良を加えられながらいまだに使われ続けています。戦闘形態の変化に伴って、長大なフルサイズライフルよりも、取り回しの良いカービンがありがたがれるようになりましたが、米軍もそれにしたがい、M16ライフルの短縮バージョンである、M4カービンを採用しています。

M4カービン、あるいはM4A1カービンは、M16A4ライフルのバレル長を14.5inchとして、ストックを5ポジションの伸縮タイプにしたモデルです。バーストモデルがM4カービン、フルオートモデルがM4A1カービンですが、現在では主にM4A1カービンが使われています。

米軍が使っているだけあってエアガンでも特に人気があり、もちろん電動ガンでも何種類も発売されています。その中には、単純な射撃性能だけでなく、ギミックが盛り込まれたモデルもいくつか存在します。そのうちのひとつが、次世代電動ガン SOPMOD M4(次世代SOPMOD)(http://www.tokyo-marui.co.jp/products/electric/nextgeneration/201)です。


2. 次世代電動ガン SOPMOD M4


SOPMODとは"the Special Operations Peculiar MODification"の略で、特殊作戦用に回収が加えられた装備のことを意味します。具体的に特定のモデルを表すわけではないのですが、SOPMOD M4と言った場合、大抵はKnights ArmamentのRAS(Rail Adapter System)とLewis Machine & Tool CompanyのCraneストックを取り付けたものを指します。

次世代SOPMODもまさにそのような構成をしていて、アルミダイキャスト製のレシーバーにやはりアルミダイキャスト製のRASレプリカと、ABS製のCraneストックレプリカが取り付けられています。
スタンダード電動ガンのM4A1カービンとは異なり、レシーバーが金属製で比較的頑丈なのがポイントです。ただし、その分重量はありますので、サバゲ利用では不利かもしれません。

次世代電動ガンシリーズは、シュート&リコイルエンジンというギミックを搭載していて、ピストンの作動に連動して内部のウェイトを前後させて、疑似的な反動を再現する仕組みを持っています。実銃とは異なり前に向かうような反動ではありますが、それでもBB弾の発射と同時に銃が大きく振動するので、撃っていてとても楽しい銃です。

また、次世代SOPMODをはじめとする次世代M4シリーズには、マガジン内のBB弾を撃ち切ると自動的に作動が停止するオートストップシステムも搭載しています。再度撃つには、マガジンを交換してボルトキャッチを押す必要があります。ノーマルマガジン専用で多弾マガジンでは使えませんが、弾切れ時のリロードアクションが楽しめます。
この機構のため、スタンダード電動ガンのM4A1カービンとのマガジンの互換性はありません。

命中精度ですが、設計が新しいためか初速が比較的高いのと、チャンバーの性能がよいこともあって、東京マルイの電動ガンの中ではトップクラスの性能を誇ります。ただし、フルオート射撃時は振動で狙いがずれてしまうので、弾が散ってしまいます。これもロマンのひとつと思いましょう。

次世代SOPMODは、バッテリーとして専用のSOPMODバッテリーを使用します。これはニッケル水素バッテリーをコの字に組み立てたもので、ストック後部のバットプレートを外して差し込むだけの簡単取り付け仕様になっています。



扱いが非常に楽なのがメリットですが、ニッケル水素バッテリーであることと、構造上接点が多く、効率が悪いのが欠点です。通常の電動ガンは大抵1秒に約15発ほどのサイクルで発射しますが、次世代SOPMODは1秒に約13発ほどと、やや遅めのサイクルになっています。また、セミオートロックも発生しやすいのが難点です。
サードパーティからリチウムポリマーバッテリーを取り付けるためのアダプターも発売されているので、気になるようであればそちらを使用するのもよいでしょう。

次世代SOPMODは金属製のレシーバーを使っているので比較的頑丈な部類ですが、使い込むと振動でバッファーチューブがガタついてくるという持病を持ちます。現在のモデルは改良されてはいますが、それでも傷みやすいので、定期的にバッファーチューブとキャッスルナットが緩んでいないか、点検することをお勧めします。きちんと手入れをしてれば、取り返しがつかなくなるほど傷むことはなかなかありません。

次世代電動ガンシリーズは比較的価格が高めであることと、特許で守られているため海外製のコピー商品が存在できないこと(そんなことは当然だと思われるかもしれませんが、海外製のエアガンにはかなりの割合で日本製品のコピー商品が存在します)の2点から、海外製のカスタムパーツは比較的少なめです。

ただし、グリップ、ハンドガード等はスタンダード電動ガンのM4A1シリーズと完全な互換性があるので、外装パーツの交換で困るところといえばレシーバーとストックくらいでしょう。
ストックも交換したいのであれば、ノーマルのM4A1を再現した次世代電動ガン M4A1カービンも発売されているので、そちらを選ぶとよいでしょう。こちらはSOPMODバッテリーではなく、通常のバッテリーをハンドガード内に格納します。



次世代SOPMODは多少の欠点はありますが、性能が非常に高いので、おすすめできる電動ガンのひとつです。単純なBB弾の発射のみならず、射撃そのものの面白さも一緒に味わえる電動ガンとしては、随一のものだと思います。

2016年9月29日木曜日

エアガンの紹介 - 東京マルイ ハイキャパ 5.1

はじめに


ここまで長々と基本的な事柄について書いてきましたが、今後は時々エアガンの機種についての紹介をしていこうと思います。私が使ったことのあるものばかりになってしまうのはご勘弁ください。

最初は東京マルイのハイキャパ 5.1についてです。


1. ハイキャパ 5.1



ハイキャパ 5.1(http://www.tokyo-marui.co.jp/products/gas/blowback/55)はいわゆる「ハイキャップ 1911」と呼ばれるもののひとつです。デザインの細かい部分は東京マルイオリジナルですが、実銃のSTI 2011をモデルにしています。

2004年発売とやや古いモデルですが、実射性能が高く、マッチ等でもよく使われます。というより、箱出しの状態で相当当たるので、東京マルイ製品によくある「カスタムすると性能が悪化する銃」のひとつです。

通常のガバメントモデルと違って、マガジンがダブルカラム仕様なので、グリップが太いのが難点ですが、その分マガジンが大きく、連射しても性能が落ちにくいというメリットがあります。

STI 2011はグリップとシャーシが分割式になっていますが、ハイキャパ5.1もその例に漏れず、アルミダイキャスト製のシャーシとABS製のグリップでフレームが構成されています。シャーシが金属でフロント部分が重いので、強いリコイルでありながらフロントの跳ね上がりを抑えられるので、命中精度を高くできます。
銃そのものの使い方は通常のガバメントモデルと同じです。シングルアクションのコック&ロック仕様で、グリップセフティも付いています。

とにかくカスタムパーツが豊富で、サードパーティのパーツだけで一丁組めてしまうほどパーツが揃っています。パーツ交換はやや面倒な方です。最初はマグウェルとか、マガジンキャッチのように、本体を分解しないで取り付けられるパーツから入れていくといいかもしれません。

欠点としては、スライドストップノッチが欠けやすいことと、ディスコネクターの作動不良があります。前者はマルイも問題としたのか、同型のスライドを使用するウォーリアシリーズでは亜鉛ダイキャスト製のブローバックハウジングからアームを延長させて、スライドではなくそこにスライドストップをかけるようにして、スライドストップノッチが欠けないようにしています。

後者はマルイのガバメントモデルの持病で、使い込むうちにディスコネクターが上がらなくなってしまい、トリガーを引いてもハンマーが落ちなくなってしまう現象です。ディスコネクターは亜鉛ダイキャストにクロームメッキしたパーツなので、表面がデコボコしており、引っかかってしまうのが原因なので、ディスコネクターの干渉しているところを少し磨いてあげると解決します。それでダメなら、シアースプリングが劣化しているのが原因なので、新品に交換することをお勧めします。一時的な回避策としては、シアースプリングのディスコネクターを押し上げる部分を少しまげて、テンションを上げるのも有効です。


2.バリエーション


ハイキャパ 5.1にはいくつかのバリエーションモデルがあります。

まずは、スライド長を5.1inchから4.3inchにしたハイキャパ 4.3です。シャーシとスライドが同じ長さで、前面がフラットになっているので、ハイキャパ 5.1とはまた違ったスパルタンな印象があります。



ハイキャパ 4.3にはフルオート専用のモデルがあります。これがハイキャパエクストリームで、夏場に使うと猛烈な作動をしてくれます。ブローバックハウジング、ハンマー、シアー、ディスコネクターが専用品になっています。



ハイキャパ 5.1は作動性がよいので、純正でマッチ仕様のカスタムガンがあります。最初に発売されたのがハイキャパマッチカスタムで、肉抜きされたスライドによって高速な作動ができましたが、いかんせん肉抜きしすぎたのか破損が多く、すぐに生産終了してしまいました。


現在発売されているものがハイキャパゴールドマッチで、マッチカスタムのパーツ形状を調整した上で、金属パーツを金色にメッキしてあります。シャーシの形状が特徴的で、フロントが斜めに延長されているので、通常のハイキャパとはまた違った味わいがあります。



また、ガスブローバックガンには珍しく、子供向けのローパワーモデル、ハイキャパ 5.1Rがあります。青少年育成条例で定められた0.135J以下というパワーをクリアした、14歳以上用のモデルです。本来このパワーならば10歳以上用になるところですが、スライドが激しく動くことから、14歳以上用としたようです。




パワーが低い以外は完全に通常のハイキャパ 5.1と同じで、インナーバレルアセンブリを除いてカスタムパーツの互換性もあります。

その他、ハイキャパのスライドは東京マルイのガバメントモデルと互換性があるため、組み替えが可能です。ウォーリアシリーズはハイキャパ 4.3のスライドをほぼそのまま使っています。