ラベル BB弾 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル BB弾 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2016年9月13日火曜日

BB弾の種類と分類(材質編)

つづきから


前回に引き続いて、BB弾についての解説です。今回は材質に注目してみましょう。


3. 材質


具体的な成分は置いておくとして、その特性を見ると大きく3種類あります。


3.1 プラスチック弾

プラスチック弾は、ABS等のプラスチックを主成分としたBB弾です。比較的精度のよいBB弾が多く、価格も後述するセミバイオ弾、バイオ弾に比べて安価です。
プラスチックなので、土の中に埋めておいても、ほぼ分解されないことから、現在ではアウトドアフィールドでの使用はほぼ禁止されています。一方、インドアフィールドではどちらにせよ掃除が必要なので、使用が許可されていることが多いでしょう。



3.2 セミバイオ弾

セミバイオ弾は、硫酸バリウムや石粉等を主成分にした「いつかは風化して消える」BB弾です。一応分解されますが、完全に分解されるには相当長い時間がかかるため、プラスチック弾に準ずる扱いを受けていることがほとんどです。
特性も似ているので、ほぼプラスチック弾と考えて差し支えありません。



3.3 バイオ弾

バイオ弾は、ポリ乳酸等を主成分にした「微生物によって分解されて消える」BB弾です。土の中に埋めておくと数年で分解されるので、ほとんどのアウトドアフィールドではこのタイプのBB弾の使用が義務付けられています。もちろんインドアフィールドでも使用できます。

汎用性が高いのですが、最大の欠点として「湿気る」というものがあります。バイオ弾は生分解性を持つためか、水分を吸収して膨らむ傾向があるため、パッケージを開けて放置すると精度が低下してしまいます。また、熱にも弱いため、夏場の車の中などに放置すると、あっという間に劣化します。劣化したBB弾を使用するとエアガンにダメージを与えることがあるので、気を付けなければなりません。

通常、開封しなければ密封されているため問題はありませんが、ショップによっては温度管理がされていないことがあり、その時点で劣化していることがあるため、要注意です。できるだけ回転の良いショップで購入することをおすすめします。



この他、特殊なものとして蓄光BB弾があります。



3.4 蓄光弾

蓄光弾は、トレーサーと呼ばれる装置で強力な光を与えることにより、一定時間蛍光を放つBB弾です。プラスチック弾とバイオ弾があります。

主に夜戦で使用されるもので、連射速度の高い銃でフルオート射撃を行うと、綺麗な一直線の弾道をはっきりと見ることができます。また、弾道がよく見えるので、サイトやホップの調整も非常にしやすいというメリットがあります。
一方、製造しているメーカーが少なく、精度のあまりよくないものが多いため、弾を選ぶ傾向のあるエアガンにはなかなか使いにくい、という難点があります。また、トレーサーを付けられないエアガンに使う意味は全くありません。



まとめ


これまでに挙げたように、BB弾は特性の違うものが各種あります。特に重量は好みもあるので、一概にこれを買っておけばいいとは言いにくいものです。

しかし、BB弾の選択は、エアガンを使う上で非常に重要です。安売りされているものを安易に使うのではなく、評判の良い高品質なものを極力使った方が、精度もさることながら、エアガン自体の寿命も延ばします。

あえておすすめを挙げるのならば、東京マルイのベアリングバイオ弾0.2gまたは0.25gか、G&Gのバイオ弾0.2gまたは0.25gをおすすめします。精度もさることながら、品質が非常に安定しており、ロットによるばらつきがほとんどありません。サイズも標準的で癖がないので、迷ったらとりあえずこれを買っておけば、どこのフィールドでも、どのエアガンにも使えます。インドアフィールドであれば、上記のプラスチック弾仕様でもいいでしょう。

     

2016年9月12日月曜日

BB弾の種類と分類(サイズと重量編)

はじめに


これまで何回かに分けてエアガンの種類を説明してきました。作動させるためのパワーソースにはいくつもありましたが、BB弾を発射させるには必ず必要なものがひとつあります。そう、BB弾自身です。

BB弾と一口に言っても、そのサイズ、重量、材質といった特徴によっていくつかの種類に分けることができます。


1.サイズ


見た目ですぐ分かる違いがサイズでしょう。現在大きくわけて2つの種類があります。

1.1 6mmBB弾

最もメジャーな寸法のものが、この直径6mmのBB弾です。正確には、5.95mm±0.1mm程度の寸法で作られているものがほとんどです。
6mmBB弾は現在のほとんどのエアガンで使われています。大抵は各社互換性がありますが、かつてマルシン工業から発売されていたSMブルーBB弾はやや径が大きく、今の6mmBB弾とは互換性がないので注意してください。
6mmBB弾を使用する場合の上限エネルギーは0.989Jです。これを上回った場合、準空気銃という実銃扱いとなります。



1.2 8mmBB弾

マルシン工業が開発したものがこの8mmBB弾です。マルシン工業ほか、海外製のいくつかの製品にこれを採用しているものがあります。
8mmBB弾は口径が大きいため、弾速はあまり高くないですが、持っているエネルギーが大きいので、着弾音が大きく、迫力のある射撃が楽しめます。ただし、空気抵抗が大きいので射程は短いです。どちらかといえばモデルガン的な楽しみ方をする銃向けでしょう。
8mmBB弾を使用する場合の上限エネルギーは1.758Jです。



この他、4.5mmBB弾というものもありますが、これは海外でCO2ガスガンに使用するもので、日本の玩具に使われることはありません。これを使うものは日本国内ではよくて準空気銃、悪ければ空気銃
になります。
エアガンでは基本的に6mmBB弾を使うことが多いので、今回は6mmBB弾についてこれ以降解説していきます。


2.重量


同じサイズのBB弾であっても、材質と成分の関係で重量が変わってきます。各社バラバラではなく、だいたい同じ重量のBB弾をラインアップしています。


2.1 0.12g

0.12gBB弾は、6mmBB弾の中で最も軽い部類に属します。重量が軽いので弾速が高いですが、慣性が小さいので風に煽られて弾道が乱れやすく、空気抵抗にも弱いため弾速の低下も早いので、近距離射撃向きです。
基本的にはパワーの無い10歳以上用のエアガンに使われますが、複数発同時に発射できるショットガンに使うと、近距離でも大きく散らばったパターンを実現できます。



2.2 0.20g

0.20gBB弾は、最も使われている6mmBB弾です。重量と寸法のバランスが良く、18歳以上用のほとんどのエアガンに対応します。一方、10歳以上用のエアガンには重すぎるため、すぐに弾が落ちてしまいます。
比較的軽量な弾なので弾速を稼ぎやすく、適切に設計されたエアガンであれば、だいたい30mほどはフラットに飛びます。サバゲーでは、障害物の少ない都市型のフィールドでの使用に向いています。ブッシュの多い森林型フィールドでは、草木の葉に当たってはじかれてしまいやすいので、もう少し重量のある弾のほうがいいでしょう。



2.3 0.25g

0.25gBB弾は重量弾の部類に入ります。わずか0.05g重いだけですが、その分弾道の直進性がよく、長距離の精密な射撃に向きます。ブッシュを抜くのにも向いているので、森林型フィールドでの使用に向いている他、精密射撃などの競技用にも使われます。
重量があるため、エアガンによっては初速の落ち込みが激しくなります。また、価格がやや高くなるので、マシンガンのような弾幕を貼るタイプのエアガンにはあまり向いていません。どちらかといえばスナイパーライフルやマークスマンライフル向きの弾と言えます。



2.4 0.28g

0.28g弾は相当重量級の弾です。直進性は良いですが、射程は短くなります。また、至近距離で当たると相当痛いので、サバゲーではあまり推奨されません。
30mチャレンジのような、銃の精度を測定する競技に向いています。精度のよい0.28gBB弾をこれまた精度のよいエアーコッキングガンで30m先を撃つと、10発撃ち込んで10cm以内に集弾するようにすることもできます。これは0.2gBB弾ではかなり難しい数値です。


2.5 0.3g以上

0.3gBB弾は非常に重く風の影響を受けにくいことから精密射撃に使われることがありますが、サバゲーではまず使われることはありません。射程が短いためです。
また、それ以上の重量の弾は、合法に所持できるエアガンではほとんど飛びません。パワー規制の緩い海外向けの弾だと考えてください。


つづきます


例によって長くなってしまったので、続きは次回にしましょう。次回は材質について書いてみたいと思います。