2016年10月4日火曜日

M4カービンのカスタム - ハンドガード編

はじめに


M4カービンというか、いわゆるAR-15系ライフルは、サードパーティ製のカスタムパーツが非常に多く発売されており、それらを組み合わせて何もないところから一丁組み上げることもできてしまいます。
電動ガンも事情は同じで、国内・海外を問わず、さまざまなパーツが発売されています。

これから、それらについて時々紹介していこうと思います。
具体的なパーツについては後々に譲るとして、まずは大きく規格とか取り付け方法について説明していくことにしましょう。
最初に、ハンドガードについて解説します。

1. ドロップインハンドガード


ノーマルの樹脂製ハンドガードは、デルタリングとフロントキャップの間に挟み込むようにして取り付けられています。
デルタリングにはウェルドスプリングというスプリングが入っていて、リングが前方に向けて押し付けられた状態になっています。デルタリングをレシーバー側にぐいっと引くと、デルタリングとバレルナットの間に隙間が空くので、フロントキャップに先にハンドガードを引っ掛けてから、反対側をその隙間に入れることで固定します。



Knights ArmamentのRISやRAS、MAGPULのMOE Handguardなどは、この仕組みをそのまま使って固定するハンドガードです。これらの交換用ハンドガードは、ドロップインハンドガードと呼ばれています。


これらの取り付けは比較的簡単なので、初心者でも取り付けることができます。一般的な電動ガンのウェルドスプリングはそこまで固くないので、手で十分取り付けることができると思います。

一方、SYSTEMA PTWの場合は、ウェルドスプリングが異様に固い(実物よりも!)ので、手でやる場合は相当苦労することと思います。特に実物のドロップインハンドガードを使う場合は、デルタリングアセンブリをまるごと実物に交換してしまうことをおすすめします。

2. フリーフロートハンドガード


ドロップインハンドガードはハンドガードをバレルナットとフロントキャップの2点で固定します。バレルナットはいいのですが、フロントキャップはバレルの中ほどにあるので、ここに荷重がかかると、バレルの安定性に影響を与えてしまうことがあります。

そこで開発されたのは、フリーフロートハンドガードです。
このタイプのハンドガードは、純正のバレルナットの代わりに専用のバレルナットを使って、バレルナットにだけ固定します。そのため、バレルがハンドガードと接触せず、バレルの安定性に影響を与えない、という寸法です。

今はこのタイプのハンドガードが主流で、米軍でも特殊部隊向けのモデルや選抜射手向けのモデル(マークスマンライフル)にはフリーフロートハンドガードが使用されています。

有名なところだと、著名インストラクターのクリス・コスタ氏が一時期使用して人気となったKnights ArmamentのURXシリーズや、米軍が採用しているDaniel DefenseのRIS2、カーボンファイバー製のPRI GenIII等があります。本当にいろいろなメーカーから発売されているので、調べてみると面白いかもしれません。

トイガン用には、レプリカとしていくつか発売されています。中にはきちんとライセンスを取った上で、実銃に取り付けができないようにほんの少しだけ構造を変えた専用のものもあります。こういったものは非常に出来が良く、見た目も精度もよいので、値段はそこそこしますがおすすめです。


欠点としては、取り付けに専用工具が必要になるケースが多いことです。特に酷いのがURXシリーズで、初代URX、URX2/III/3.1、URX4でそれぞれ要求する工具が違います。トイガン向けのレプリカも当然それに準じて専用工具が必要なので、あまり初心者向けではありません。

案外取り付けが楽なのがGeissele Automaticのハンドガードで、モデルによって微妙にことなりますが、基本はバレルナットをねじ込んでからハンドガードを前から差し込み、ボルトで固定するだけです。正式ライセンス品はありませんが、レプリカがいくつか発売されています。

ところで、さきほどからちょいちょい「バレルナット」という言葉が出てきていたかと思います。これはバレルをアッパーレシーバーに固定するためのネジなのですが、実はこのネジ、同じM4カービンと言っても、エアガンのメーカーによって微妙に異なっています。
エアガンにはこういう微妙な規格の差がちょくちょくあります。このブログでは、そういった点についても紹介していこうと考えていますので、次回はバレルナットのネジ規格について書こうと思います。

それでは、つづきます。

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