はじめに
前回マズルデバイスについて書いたのですが、取り付け方法については特になにも触れませんでした。
マズルデバイスを取り付けるネジをマズルスレッドと呼ぶのですが、実はバレルナットと同じで、この部分も実銃とエアガンで違っている部分のひとつです。また、メーカーによっても異なっていたりします。
今回はこれをまとめてみました。
1. M14×P1.0 逆ネジ
電動ガンのマズルスレッドで最も多いのがこのM14逆ネジです。M14逆ネジとか、M14CCW(Counter-Clockwise)とも呼ばれます。
普通のネジは時計回りに回すと締まりますが、このネジは逆ネジなので、反時計回りに回すことで締まります。それ以外は普通のネジです。
東京マルイの電動ガンのうち、マズルデバイスが取り外せるものはほぼ確実にこの規格です。KSCのERGシリーズも逆ネジになっています(HK33シリーズは後述の正ネジです)。
ガスブローバックガンだと、東京マルイ、KSC、VFC、WEが逆ネジです。WEは一部正ネジが混ざっているとも聞きますが……。
2. M14×P1.0 正ネジ
逆ネジがあれば正ネジもあります。M14正ネジとか、M14CW(Clockwise)とも呼ばれます。
G&Pの電動ガンは基本的に正ネジです。また、SYSTEMA PTWも純正アウターバレルは正ネジ仕様です。
ガスブローバックガンだと、WA、G&Pが該当します。
3. 1/2inch-28tpi
実銃のAR-15で最も多く使われているマズルスレッドです。必然的に、リアルさを重視したトイガンで使われるものです。ちなみに正ネジです。
純正でこのネジになっているものはほとんどありません。VIPER-TechのガスブローバックM4がこの仕様になっているくらいでしょうか。
ただ、WAのガスブローバックM4やSYSTEMA PTW用のサードパーティ製アウターバレルには、このネジになっているものがあります。物によってはマズルスレッドが交換式になっていて、インチネジとM14ネジの切り替えができるものもあります。
正直なところマズルスレッドは対応しているマズルデバイスさえあればどれでも構わないのですが、ひとつだけ気にするべきことがあります。
サウンドサプレッサーやブラストシールドには、QDタイプと言って、フラッシュハイダーやコンペンセイターの上にそのままかぶせられるようになっているものがあります。固定方法はいくつかあるのですが、その中でもネジ式のものが問題です。フラッシュハイダーのネジとそれにかぶせるサウンドサプレッサーのネジが逆だと、サウンドサプレッサーを取り付ける時にフラッシュハイダーが取れてしまうのです。
単純にとれるだけならまだしも、イモネジで固定されていたりすると、無理に回してネジを壊してしまうこともあります。
QDタイプのネジ式サプレッサーは正ネジであることがほとんどなので、そのタイプのサウンドサプレッサーを使いたい場合は、できればその下のマズルデバイスも正ネジにした方がいいでしょう。もし逆ネジのモデルに取り付ける場合は、アウターバレルの交換となってしまうので面倒なのですが…。
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