2016年10月13日木曜日

M4カービンのカスタム - グリップ編

はじめに


銃前方のマズルデバイスとハンドガード、後方のストックと来れば、残るは銃の中央付近です。グリップは銃を正確にコントロールするために非常に重要な部品なので、ストック以上に使い手の好みが出る部品です。

これもやはりエアガンには実銃とは異なるものが使用されています。

1. 電動ガン用グリップ(マルイ規格)



マルイのスタンダード電動ガンとその互換機、及び次世代電動ガンのグリップがこれになります。KSCのERGシリーズも、スタンダード電動ガンの互換機をベースにギミックを追加したものなので、このタイプのグリップを使用します。

電動ガンのM4カービンの場合、グリップにモーターが格納されることになります。そのため、実銃よりもかなり太いグリップになっています。最近の製品は形状を工夫して太さを感じさせないように努力していますが、持ち比べるとかなりの差を感じます。

このタイプのグリップは、グリップの内側からメカボックスに対してネジ止めします。通常は2本のネジで固定しますが、海外の一部製品では4本のネジのものもあるようです。

モーターが入るため、グリップの角度はメカボックスの設計に依存します。そのため、BCMのGunfighter Gripや、HK416のような、角度の立ったグリップの電動ガン用は、内部でモーターがオフセットしています。

低品質のグリップを使うと、モーターの角度が不安定になったり、本来の設計とは異なる角度になったりして、ギアノイズが悪化したり、異常発熱したりすることがあります。
このように、電動ガンのグリップ交換は案外面倒なものだったりします。

2. 電動ガン用グリップ(SYSTEMA PTW規格)


SYSTEMA PTWはグリップの厚さを実銃と同じサイズにするため、特殊なモーターを使用しています。そのため、グリップも専用品を使います。

PTWのグリップは、レシーバーには直接固定されていません。グリップはモーターにかぶさる形で取り付けられ、モーターエンドのネジ穴に底板を介して固定される形になります。つまり、PTWのグリップは、モーターに直接固定されている状態です。

一部の実銃用のグリップは、内部を削り込むことで使用することができますが、モーターにグリップを固定する関係上、握り込むことでどうしてもモーターに負担をかけてしまいます。実銃用を加工したグリップの場合、純正よりも精度で劣るため、モーターへの負荷は確実に大きくなります。あまり多用しないのであればともかく、サバゲーでバリバリ使う場合は、純正グリップか、G&P等から発売されている専用品を使用した方がよいでしょう。

3. ガスブローバックガン用グリップ



ガスブローバックガンの場合、作動にグリップは関係ないため、実銃用のグリップを使用することができます。マルイMWS、WA、KSC、VFC、WE等、ほとんどのメーカーで同じ製品を使うことができます。

但し、WA用のサードパーティ製レシーバーを使う場合は注意が必要です。PrimeやIRON等のリアルサイズレシーバーと呼ばれるものは、実包が撃てないようになっていることを除いて、内部構造も実銃そっくりに再現しています。WA純正のロアーレシーバーはセレクターにクリック感を与えるプランジャーがセレクター後ろ側にある内部のシャーシから出ていますが、これらのリアルサイズレシーバーはセレクタープランジャーがセレクターの下側から出ており、スプリングがグリップに収まるようになっています。WA用と銘打たれているグリップは、プランジャースプリングが入る穴がないため、これらのレシーバーはWA用のグリップは使用できません。基本的に実銃用のグリップを流用する形になります。
ちなみに、プランジャーの位置が違うのでセレクターの互換性もありません。大抵はレシーバーを買うと付いてきますが、付いてこなかった場合は別途購入する必要があります。

ガスブローバックガンの場合、グリップはその内側からレシーバーに直接ネジで固定されます。角度も関係ないので、角度の立ったグリップもそのまま使用できます。

外見上、一番グリップの融通が利くのがガスブローバックガンです。

まとめ


グリップは本当に好みが出るものなので、なるべく好きなものを使ってほしいのですが、電動ガンの場合は選択を誤ると銃にダメージを与えることがあるのが難点です。できるだけ信頼のおけるきちんとしたメーカー品を買うことをおすすめします。

実銃のAR15の世界では、最近角度の立ったグリップが流行りのため、取り付けたいという方も多いかもしれません。残念ながら電動ガンではそれができるものは少なく、一部の専用品を使うか、PTWの場合は実銃用を加工するか(しかも全てではありませんし、加工は極めて難しい部類に入ります)しかありません。

夏場限定になってしまいますが、そういう好みに合わせたセットアップを楽しむために、ガスブローバックM4を買うのもいいかもしれませんね。

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