つづきから
今回は、もうひとつのリチウム系バッテリーである、リチウムフェライトバッテリーについて解説しましょう。
4.リチウムフェライトバッテリー
リチウムフェライトバッテリーの最も良い点は、リチウムポリマーバッテリーに比べて、比較的安全性が高い点です。ニッカドバッテリーほどではありませんが、過放電に比較的強く、リチウムの析出によるショートの可能性も低いという特徴があります。
また、メモリー効果がなく、充放電できる回数も多め、自然放電も少ない、と、非常に使い勝手のいいバッテリーと言えます。
さらに、製造メーカーにもよりますが、高い電流で急速充電が可能なものもあります。
一方、リチウムポリマーバッテリーよりは出力が低めです。とはいえニッケル水素バッテリーよりは高出力なので、これはさほど欠点とは言えないでしょう。
むしろ、1セルあたりの定格電圧が3.3Vなので、電動ガンに使うには2セルの6.6Vでは低すぎ、3セルの9.9Vでは高すぎる、という中途半端な電圧が問題です。全くカスタムしていない電動ガンに使うには少し向いていないバッテリーと言えます。せっかく安全なバッテリーなのに、残念なところです。
リフェバッテリーもリチウム系バッテリーなので、バランス充電が必要です。1セルあたりの最大電圧は約3.6Vとされています。どんなバッテリーでも過充電は危険なので、必ず監視の下で充電するようにしてください。
比較的安定したバッテリーなので、ぜひおすすめしたいところなのですが、前述の「電圧が中途半端」という特徴がいろいろと台無しにしている面もあります。標準で3セル9.9Vのリチウムフェライトバッテリーが使える電動ガンが出てきてくれると、初心者にも進めやすくてうれしいのですが、今のところ出てきていません。
まとめ
バッテリーにはいくつも種類がありますが、どれも一長一短で、これを買っておけば完璧というものはありません。
個人的にはリチウムポリマーバッテリーをおすすめしたいのですが、取り扱いを誤ると危険なものでもあるので、管理をきちんとできる自信がないのであれば、純正のニッケル水素バッテリーを使うのがいいかもしれません。とはいえ、これも管理をしないとすぐ壊れてしまうので、そこまで手軽ではありません。
実のところ、容量が少ないことを除けば、ニッカドバッテリーが一番扱いやすいバッテリーと言えるのかもしれませんが、環境への影響を考えて生産数が少なくなっているので、今後を考えると選択肢としては挙げにくいのも事実です。
とはいえ、バッテリーはあの小さなサイズにモーターを動かすだけのエネルギーを蓄えているので、どれを選んでも本質的には非常に危険なものです。適切な使い方を学ぶことが、安全への第一歩です。面倒くさいなどと思わずに、バッテリーの特徴を知り、自分の使い方に合わせて各自選択していただくしかないと考えます。
0 件のコメント:
コメントを投稿